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【雑記】触覚過敏の娘と生きる

触覚過敏って知ってますか?

触覚過敏とは触覚防衛反応とも呼ばれ、人や物に触れた時、刺激を感じたり不快感を感じたりする症状です

この症状は見た目でわからないため、理解されることが難しいのが特徴です

程度も人によって様々で、本人にしかわからないことも多く、人から指摘されたことがきっかけで誰にも言えず悩んでいる人もいます

 

私の娘は触覚過敏です

私の娘は触覚過敏です、耳かきや爪切りが苦手で、身につけるものに異様なこだわりがあります

服の素材によっては着られず、ひどい時は縫い目やタグがチクチクして嫌だと癇癪を起したように怒ったり、泣いたりしていました

髪を結ぶのも苦手で、季節関係なく髪はずっとおろしたままです

 

気付いたのは担任の先生の一言

娘は保育園の頃から身につけるものに強いこだわりがあり、体を締め付ける洋服は一切受け付けませんでした

特にズボンやスパットなどが苦手で、冬でもスカートを履いていました

先生たちに相談はしていましたが「こだわりが強いですね、もう少し大きくなったら着れるようになりますよ」と、しかし、それは小学生になってからも変わることはなく、むしろ自分の意見を言うようになってからの娘の「服が着れない!」発言はほぼ毎日

 

おかあさん、これ着れない、やだ!

うそでしょ!?試着した時は着れるって言ってたのにー!

 

こんなやりとりをかれこれ3年ほど続け、ほとほと疲れ果てたある日、

当時の担任の先生に「もしかしたら娘さんは触覚過敏なのかもしれませんね」とご指摘を頂いたことがきっかけで娘が触覚過敏であることを認識しました

恥ずかしながら、それまでは娘に対してこだわりが強いのはただのわがままだと思っていたので、

先生の一言がきっかけで、服が着れないのは触覚過敏という症状だから仕方ないんだ、と妙に気持ちが楽になったのと、娘に対してはもっと早く気が付いてあげれなくてごめんね、と思ったのを覚えています

 

洋服は常に同じものを

昨日着れていたものが今日着れなくなるなんてことは日常茶飯事

娘の場合、上下が分かれた服がダメ、肌着も靴下もダメ、帽子もダメ

肌着、靴下は着せても着せてもちょっと目を離した隙にその辺りにポイポイ脱ぎ散らかされるので、最終的に着せるのを諦めました

なにを着ているのかと聞かれれば、すとんとした締め付けのないワンピースです

これが最近着ることができる唯一の服です

親心で可愛らしいデザインのものを選んでも、本人は見た目よりも着心重視なので、リボンやレースといった装飾類は外してくれと言ってきます

ただ、洗濯をし過ぎて毛玉が出来てしまうと着れていた洋服も途端に着られなくなってしまうので注意が必要です

 

学校は「個性」として対応してくれた

私が小学生の頃は、みんなと同じことが出来ないと容赦なく先生から叱られました

私はこの感覚で生きてきたので、みんなと同じことができない娘が心配でした

このことを今の担任の先生に相談したところ「服が着れないのも個性です、大丈夫です」とのお言葉

でも周りの子からしたら「なんで○○ちゃんだけ違うのにいいの?」などと色々言われないか心配ですと伝えました

すると「娘さんにはみんなと同じことが出来ない理由がちゃんとあります、わがままでしないわけじゃない、したくても出来ない理由がある。それを周りの子に誤解のないように伝える、それが私たち教師の役目です」と、先生は私に繰り返し「大丈夫です」と伝えてくださいました

 

周りの目を気にするのをやめた

人と同じことが出来ないととても目立ちます

周りに色々言われることもあります、ちゃんと見につけるものを身につけていない娘も、それをよしとしている私もです

身近な人たちはわかってくれても、パッと見で判断されてしまう場面では「なんで?どうして?」と言われることもあります

でも、着れないものは着れない、できないんだからそれを責めても仕方がない、だから気にしないことにしました

気にしなくなったら随分と気持ちが楽になりました

 

まとめ

感覚過敏には様々な症状があり、娘の場合は身につけるものに対する症状ですが、他にも音や匂いなどに過敏に反応してしまう方など、様々な症状で悩んでいる方が多くいます

周りの方の理解で本人や家族はとても救われます

感覚過敏というものがあるんだな、と知っていただければ幸いです